2022年04月30日
本流の大型トラウト② 〜ボトムのイワナ狙い〜
本流のトラウトとなると、イワナ、ヤマメ、レインボー、ブラウン、といったあたりでしょうか?
最近はレインボーがよく放流されているようで、釣果も各地で聞かれますね。
トラウトはみんな好きですけれど、私はやっぱりイワナが好きです。
洋マスに比べると、長さはあっても細い魚体。
飛んだり跳ねたり、大暴れするレインボーと違って、ゆったりとした重い引き。
プロレスに例えると、パワフルなレインボーがスタン・ハンセンなら、トルクフルな日本のイワナはジャイアント馬場、といったところでしょうか(古い…(^^ゞ)
▲本流イワナ49cm
話はちょっとズレますが、わが越後・新潟の雄、故ジャイアント馬場さん。
名試合は数々あれど、私が好きなのは、1981年12月13日、蔵前国技館。
最強タッグ決定リーグ戦に乱入したスタン・ハンセンに怒った馬場が、額めがけてチョップの連打!
渾身の脳天唐竹割りに、またたく間に額が割れ、おびただしい鮮血が噴き出す。
たまらずリング外へエスケープ、椅子を蹴散らし、控室に戻っていくハンセン。
リング上から見下ろす馬場。
もちろんアングルではあるんでしょうが、「チョップで額って割れるんだ。馬場って強いなあ」と感じた1シーンでした。
もう30年以上前の話。
若い人には分かりませんね。
気が向いたらyoutubeで見てみてください。
◼️ミノーの送り込み方
話は戻って、本流釣りの話。
私は、流れの中にいるニジマスやヤマメと、水底に潜むイワナでは釣り方を変えた方がいいのかな、と感じています。
最初、本流ってダウンクロスって思ってましたけど、ダウンではよほど重さがないとルアーが沈まない、ボトムは狙えない。
ここでよくやるのが、サクラマスでのスプーンの釣り方。
アップクロスにルアーを投げて、水流でボトムに沈める。
底に着いたら、ルアーをボトムバンプさせたりして、ドリフト気味に流しながら、最後にU字ターンをさせて、なるべく浮かせないようロッドを寝かせながら回収する。
って、文字にすると教科書通りですね (^^ゞ
▲大型のヒレを持つ本流イワナ
◼️根掛かりとの闘い
ここで重要なのが、「いかに根掛かりを回避するか」
アップに投げて流れに入れたら、一気にボトムに達してしまい根掛かり必須ですから。
私が考えた対策は次の3つ。
①PEラインを使って、ボトムの様子を感じる
②ロッドを高くして、高い位置からルアーを操る
③ズル引くと根掛かるので、なるべく底付近をドリフト気味に流す。
とはいえ、どうやっても根掛かりは避けて通れない。
高いミノーを失くすと気持ちも萎えます。
なので、対策④としては、「中古の安いスプーンを使う」、「自作ミノーを使う」。
対策になってませんね(-_-;)
オヤジの思考なんてこの程度。
どなたか、ボトムの良い釣り方を教えてくださいm(__)m
▲自作のボトムバンプ用ミノー。最初は結構ロストしました(;_;
最近はレインボーがよく放流されているようで、釣果も各地で聞かれますね。
トラウトはみんな好きですけれど、私はやっぱりイワナが好きです。
洋マスに比べると、長さはあっても細い魚体。
飛んだり跳ねたり、大暴れするレインボーと違って、ゆったりとした重い引き。
プロレスに例えると、パワフルなレインボーがスタン・ハンセンなら、トルクフルな日本のイワナはジャイアント馬場、といったところでしょうか(古い…(^^ゞ)
▲本流イワナ49cm
話はちょっとズレますが、わが越後・新潟の雄、故ジャイアント馬場さん。
名試合は数々あれど、私が好きなのは、1981年12月13日、蔵前国技館。
最強タッグ決定リーグ戦に乱入したスタン・ハンセンに怒った馬場が、額めがけてチョップの連打!
渾身の脳天唐竹割りに、またたく間に額が割れ、おびただしい鮮血が噴き出す。
たまらずリング外へエスケープ、椅子を蹴散らし、控室に戻っていくハンセン。
リング上から見下ろす馬場。
もちろんアングルではあるんでしょうが、「チョップで額って割れるんだ。馬場って強いなあ」と感じた1シーンでした。
もう30年以上前の話。
若い人には分かりませんね。
気が向いたらyoutubeで見てみてください。
◼️ミノーの送り込み方
話は戻って、本流釣りの話。
私は、流れの中にいるニジマスやヤマメと、水底に潜むイワナでは釣り方を変えた方がいいのかな、と感じています。
最初、本流ってダウンクロスって思ってましたけど、ダウンではよほど重さがないとルアーが沈まない、ボトムは狙えない。
ここでよくやるのが、サクラマスでのスプーンの釣り方。
アップクロスにルアーを投げて、水流でボトムに沈める。
底に着いたら、ルアーをボトムバンプさせたりして、ドリフト気味に流しながら、最後にU字ターンをさせて、なるべく浮かせないようロッドを寝かせながら回収する。
って、文字にすると教科書通りですね (^^ゞ
▲大型のヒレを持つ本流イワナ
◼️根掛かりとの闘い
ここで重要なのが、「いかに根掛かりを回避するか」
アップに投げて流れに入れたら、一気にボトムに達してしまい根掛かり必須ですから。
私が考えた対策は次の3つ。
①PEラインを使って、ボトムの様子を感じる
②ロッドを高くして、高い位置からルアーを操る
③ズル引くと根掛かるので、なるべく底付近をドリフト気味に流す。
とはいえ、どうやっても根掛かりは避けて通れない。
高いミノーを失くすと気持ちも萎えます。
なので、対策④としては、「中古の安いスプーンを使う」、「自作ミノーを使う」。
対策になってませんね(-_-;)
オヤジの思考なんてこの程度。
どなたか、ボトムの良い釣り方を教えてくださいm(__)m
▲自作のボトムバンプ用ミノー。最初は結構ロストしました(;_;
2021年05月23日
本流の大型トラウト① 〜小渓流との違い〜
◼️たった1尾のサクラマス
昨年(令和2年)、10年振りに再開したサクラマス釣り。
雪が少なかったので、「厳しいだろうなぁ」とは思っていましたが、予想以上。
たった1尾という貧果に終わりました。
途中、コロナ禍で自粛があったとはいえ(私は大して自粛なんかしてませんでしたが…^_^)、今振り返ると、状況はかなり悪かったと思います。
gijie誌によれば、九頭竜川では例年800尾くらいの釣数があったのに、昨年はわずか28尾。
5%にも満たなかったというのです。
そんな中でも釣れた、たった1尾のサクラマス。
自作ルアーで釣ろうと決意し、試行錯誤の末に完成したディープダイバーで釣れたので、感慨もひとしおでした。
▲自作ディープダイバーで釣れたサクラマス
◼️本流釣りへ
そんな貧果に終わったサクラマス釣り。
不作の年だったとはいえ、ルアーの完成度、釣りの技術とも、まったく低レベルであることも思い知らされました。
「これは鍛え直すしかないな」。
渓流釣りの経験は長いけれど、本格的に本流のルアーゲームに取り組んだことはない。
50代半ばのオッサンに何ができる、とは思いましたが、とりあえずやってみようか。
「六十の手習い」ということわざもあるし…。
本流トラウトゲームへ挑戦することとしました。
◼️小渓流との違い
中・小渓流に慣れたルアーマンが本流に行くと、どこから釣っていいのか戸惑うのではないでしょうか。
そして落ち込みや巻き返しなどを狙ってはみるものの、なかなか魚が出ない…。
「おかしいなぁ。魚がいないのかな?」
そうこうしているうちにちびヤマメが2〜3尾ヒット。
大物は出ないまま堰堤へ。
堰堤の落ち込みで尺イワナ が出て、やっぱり本流だなぁと思いつつも、んーっ、何か違うなぁ…。
かくいう当方も、かつてはそんな感じでした。
そもそも本流は狙いどころが違います。
なんせボトムに定位しているとすれば、水面からは2m以上あったりします。
しかも、小渓流と違ってエサが豊富だから無理してまでルアーを追わない。
水底に潜む大型魚。
ルアーを届けるのも結構難しかったりします。
たいして役には立たないかもしれませんが(^.^)、いろいろ試行錯誤した私の経験をシェアしてみたいと思います。
(②へつづく)
昨年(令和2年)、10年振りに再開したサクラマス釣り。
雪が少なかったので、「厳しいだろうなぁ」とは思っていましたが、予想以上。
たった1尾という貧果に終わりました。
途中、コロナ禍で自粛があったとはいえ(私は大して自粛なんかしてませんでしたが…^_^)、今振り返ると、状況はかなり悪かったと思います。
gijie誌によれば、九頭竜川では例年800尾くらいの釣数があったのに、昨年はわずか28尾。
5%にも満たなかったというのです。
そんな中でも釣れた、たった1尾のサクラマス。
自作ルアーで釣ろうと決意し、試行錯誤の末に完成したディープダイバーで釣れたので、感慨もひとしおでした。
▲自作ディープダイバーで釣れたサクラマス
◼️本流釣りへ
そんな貧果に終わったサクラマス釣り。
不作の年だったとはいえ、ルアーの完成度、釣りの技術とも、まったく低レベルであることも思い知らされました。
「これは鍛え直すしかないな」。
渓流釣りの経験は長いけれど、本格的に本流のルアーゲームに取り組んだことはない。
50代半ばのオッサンに何ができる、とは思いましたが、とりあえずやってみようか。
「六十の手習い」ということわざもあるし…。
本流トラウトゲームへ挑戦することとしました。
◼️小渓流との違い
中・小渓流に慣れたルアーマンが本流に行くと、どこから釣っていいのか戸惑うのではないでしょうか。
そして落ち込みや巻き返しなどを狙ってはみるものの、なかなか魚が出ない…。
「おかしいなぁ。魚がいないのかな?」
そうこうしているうちにちびヤマメが2〜3尾ヒット。
大物は出ないまま堰堤へ。
堰堤の落ち込みで尺イワナ が出て、やっぱり本流だなぁと思いつつも、んーっ、何か違うなぁ…。
かくいう当方も、かつてはそんな感じでした。
そもそも本流は狙いどころが違います。
なんせボトムに定位しているとすれば、水面からは2m以上あったりします。
しかも、小渓流と違ってエサが豊富だから無理してまでルアーを追わない。
水底に潜む大型魚。
ルアーを届けるのも結構難しかったりします。
たいして役には立たないかもしれませんが(^.^)、いろいろ試行錯誤した私の経験をシェアしてみたいと思います。
(②へつづく)
2020年04月30日
サクラマス釣り 名手、西山徹さんの言葉
具体的な日時は覚えていませんが、20年くらい前に放映されたTV番組。
BSスペシャル 春を釣る
名人対決「春の使者、サクラマスに挑む」
日本ゲームフィッシングの草分け的存在であるフィッシングライター西山徹さんと、ルアーの腕は名人級というイラストレーターの内田進さんが、福井県九頭竜川を舞台にサクラマス釣りの勝負をするというもの。
大人のルアーマン2人がお互いを尊敬しつつ、でも「負けたくない」という意地も見えつつ、ドラマチックな釣り勝負を繰り広げた1時間ほどの番組でした。
名手西山さんが、サクラマスというなかなか釣れない魚を相手にしたときに、その釣りに対する心構えや考えを番組の中で述べています。
【サクラマス釣りについて】
「僕がサクラマスに真面目に挑戦しようと思ったのは、果たして自分が今までに培った鮭釣りのノウハウが、5〜6日というスタンスの中でどれくらい通用するかと試しているわけですね」
「だから、もう緻密に戦略を立てて、確率を追うだけです、淡々とね。これね、意気込んだらイメージが途切れてしまう。こういう確率の低い釣りは。可能性のある場所をいい時間帯に釣っていくということですね」
【釣れない魚について】
「めったに釣れない魚っていうのはね、どこまで問題点を潰しておくかということ。99%完璧でも1%のミスで逃しちゃうこともあるし」
「常に自分は100%でありたいんですよね。それを丹念に丹念にやることが安定したヒット率を得るためのポイントなんですよね。僕はそうしてきたし、そうすることが割と正解(だと思う)、成功してきてますからね」
当たり前といえば当たり前なんですが、西山さんが言うと重みをかんじます。
【サクラマスのいる場所を推理した時の発言】
「これ、水が澄んで落ちてきているじゃない。だからウロウロしてたヤツらが一気に上流へ行っちゃってるんじゃないかな。あの手の魚って一気に一晩で10〜15km上るからね。4〜5時間で…」。
現在、サクラマスの遡上は淡水に体を慣らしながら少しずつ、というのが一般的ですが、大学時代に魚類学を専攻したという西山さん。そういう個体も多いのかもしれません。
【サクラマスをバラした日の夜、ホテルの自室にて】
「だけどサクラマスってバレるんだよね。アゴが柔らかい。
キングサーモンなんか一度フッキングしたら少々のことじゃ外れないからね。それに比べるとサクラマスってのはポロンだからね。ポロポロ、ポロン、だからね。何ですかね〜あれは(笑)」
西山さんと内田さんは3日間にわたって対戦。
1日目は西山さんに1度アタリがあっただけ。
2日目は二人とも1回ずつバラし、迎えた3日目。
遂に、内田さんがサクラマスをネットイン。見事な勝利を収めました。
皮肉にも内田さんがサクラマスをヒットさせたポイントは、少し前まで西山さんが「本命」と決め込んでロッド を振り続けていた場所でした。
テクニックでもポイントの読み方でも常に内田さんをリードしていた西山さんが敗れるという大波乱、大逆転。
勝負に勝った内田さんは次のように西山さんの凄さを讃えました。
「(勝ったのは)そりゃあ、運ですよ。西山さんの方がずっとあそこにいてやってたんだから。
やっぱり世界中を釣りしてきている人だから。今回、一緒に釣りしたけど、あの人、12年ぶりくらいでしょ、ここ。きちっとしたポイント入って叩いてるもんね。情報ちゃんともってるからね」
最後に、巨匠西山さんが考える釣りというものについて。
【釣りとは…】
「釣りって自然との対話だから。
釣りをやっている時とか、やった後っていうのは、ものすごく心が穏やかになって、ある意味でこれが自分が正常な状態、って言ったら変ですけど、非常にゆったりとしたリラックスしたくつろいだ状態だろうと思うんですよね。
それがまたいいんですよね。だから、どういう形であれ、外で釣りができるのは、もう至上の喜びですよね」
西山さんが亡くなられて、はや20年。ご冥福をお祈りいたします。
BSスペシャル 春を釣る
名人対決「春の使者、サクラマスに挑む」
日本ゲームフィッシングの草分け的存在であるフィッシングライター西山徹さんと、ルアーの腕は名人級というイラストレーターの内田進さんが、福井県九頭竜川を舞台にサクラマス釣りの勝負をするというもの。
大人のルアーマン2人がお互いを尊敬しつつ、でも「負けたくない」という意地も見えつつ、ドラマチックな釣り勝負を繰り広げた1時間ほどの番組でした。
名手西山さんが、サクラマスというなかなか釣れない魚を相手にしたときに、その釣りに対する心構えや考えを番組の中で述べています。
【サクラマス釣りについて】
「僕がサクラマスに真面目に挑戦しようと思ったのは、果たして自分が今までに培った鮭釣りのノウハウが、5〜6日というスタンスの中でどれくらい通用するかと試しているわけですね」
「だから、もう緻密に戦略を立てて、確率を追うだけです、淡々とね。これね、意気込んだらイメージが途切れてしまう。こういう確率の低い釣りは。可能性のある場所をいい時間帯に釣っていくということですね」
【釣れない魚について】
「めったに釣れない魚っていうのはね、どこまで問題点を潰しておくかということ。99%完璧でも1%のミスで逃しちゃうこともあるし」
「常に自分は100%でありたいんですよね。それを丹念に丹念にやることが安定したヒット率を得るためのポイントなんですよね。僕はそうしてきたし、そうすることが割と正解(だと思う)、成功してきてますからね」
当たり前といえば当たり前なんですが、西山さんが言うと重みをかんじます。
【サクラマスのいる場所を推理した時の発言】
「これ、水が澄んで落ちてきているじゃない。だからウロウロしてたヤツらが一気に上流へ行っちゃってるんじゃないかな。あの手の魚って一気に一晩で10〜15km上るからね。4〜5時間で…」。
現在、サクラマスの遡上は淡水に体を慣らしながら少しずつ、というのが一般的ですが、大学時代に魚類学を専攻したという西山さん。そういう個体も多いのかもしれません。
【サクラマスをバラした日の夜、ホテルの自室にて】
「だけどサクラマスってバレるんだよね。アゴが柔らかい。
キングサーモンなんか一度フッキングしたら少々のことじゃ外れないからね。それに比べるとサクラマスってのはポロンだからね。ポロポロ、ポロン、だからね。何ですかね〜あれは(笑)」
西山さんと内田さんは3日間にわたって対戦。
1日目は西山さんに1度アタリがあっただけ。
2日目は二人とも1回ずつバラし、迎えた3日目。
遂に、内田さんがサクラマスをネットイン。見事な勝利を収めました。
皮肉にも内田さんがサクラマスをヒットさせたポイントは、少し前まで西山さんが「本命」と決め込んでロッド を振り続けていた場所でした。
テクニックでもポイントの読み方でも常に内田さんをリードしていた西山さんが敗れるという大波乱、大逆転。
勝負に勝った内田さんは次のように西山さんの凄さを讃えました。
「(勝ったのは)そりゃあ、運ですよ。西山さんの方がずっとあそこにいてやってたんだから。
やっぱり世界中を釣りしてきている人だから。今回、一緒に釣りしたけど、あの人、12年ぶりくらいでしょ、ここ。きちっとしたポイント入って叩いてるもんね。情報ちゃんともってるからね」
最後に、巨匠西山さんが考える釣りというものについて。
【釣りとは…】
「釣りって自然との対話だから。
釣りをやっている時とか、やった後っていうのは、ものすごく心が穏やかになって、ある意味でこれが自分が正常な状態、って言ったら変ですけど、非常にゆったりとしたリラックスしたくつろいだ状態だろうと思うんですよね。
それがまたいいんですよね。だから、どういう形であれ、外で釣りができるのは、もう至上の喜びですよね」
西山さんが亡くなられて、はや20年。ご冥福をお祈りいたします。
2020年03月31日
10年振りのサクラマス
10年前に初めて挑戦したサクラマス。
運よく4尾を釣り、「ヨシ、これから!」と次のシーズンを迎えようとしていた3月11日、東日本大震災が起きました。
仕事に忙殺され、サクラマスどころか釣りもできず…。
以来、完全にサクラマス釣りからは遠のいていました。
昨年秋、ふと「また、サクラマスを釣ってみようかな」と思い立ち、「どうせなら自作ミノーで釣ってみよう」と設計を開始。
3種類のミノーを完成させました。
釣行4回目、ついにサクラマスを捕らえました。
自作ミノーはかなり動きを抑えて、激流の水底でも探れるように設計したもの。
シーズン初期の活性の低いサクラマスにはフィットしたと思います。
自作ミノーの水中映像も公開していますので、よろしければどうぞ。
運よく4尾を釣り、「ヨシ、これから!」と次のシーズンを迎えようとしていた3月11日、東日本大震災が起きました。
仕事に忙殺され、サクラマスどころか釣りもできず…。
以来、完全にサクラマス釣りからは遠のいていました。
昨年秋、ふと「また、サクラマスを釣ってみようかな」と思い立ち、「どうせなら自作ミノーで釣ってみよう」と設計を開始。
3種類のミノーを完成させました。
釣行4回目、ついにサクラマスを捕らえました。
自作ミノーはかなり動きを抑えて、激流の水底でも探れるように設計したもの。
シーズン初期の活性の低いサクラマスにはフィットしたと思います。
自作ミノーの水中映像も公開していますので、よろしければどうぞ。
2019年10月05日
追わせて喰わせる渓流ミノー chase&bite 〜Vol.2 ミノーの機能
前回は、渓流ミノーイングで、ルアーを追わせて喰わせるために、重要な要素の1つとしてストーキングの話をしました。
今回はミノーの機能についてです。
■補食時と威嚇時の泳ぎの違い
まずは渓魚がどのようにミノーを追うのか、考えてみましょう。
流下する水生昆虫などを補食するときは、魚は追かけていって、下流に回り込んでパクリと飲み込みます。
どちらかというと吸い込む感じです。
後ろから喰いつくことはほとんどありません。
テンカラ名手の瀬畑雄三さんは、名著「渓語り(たにがたり)」の中で、渓流魚の補食について次のように述べています。
「要するに水といっしょにエサを吸い込みながらくわえるわけだから、下流に流れていくものを上流から吸い込もうにも吸い込めないのである」
「上流から流れてくるものを下流で待ち受けて吸い込む、これが自然なかたち」
「反転しエサを追うあの行動は、あの形にならないとくわえられないのである」
これが補食時です。
では、ルアーはどうか?
ルアーはリアクションバイト、つまり威嚇によるものなので、ちょっと違います。
蛇行してルアーを追い、最終的に、やや回り込んで喰いつきます。
流れが早いところでは、回り込まず喰いつくこともあります。
特異なのは蛇行して追うところ。
直線的に追いつかず、後ろを蛇行しながら泳いでいって、最後にルアーをフッと追い越して喰いつくのです。
言葉で表現するのが難しいですが、
ある程度、余裕を持ちながら、蛇行してルアーの後ろについていき、ショアぎりぎりで急にスピードを上げて、やや回り込みながらルアーの脇腹に喰いつくのです。
ルアーは同じスピードでリトリーブされているのですが、渓魚が急にスピードを上げるので、喰いつく寸前、一瞬、ルアーが止まったかのように見えます。
ショアが近づくと水深がなくなり、ルアーはだんだん上に引かれスピードが上がります。
このため魚が喰いつきにくくなります。
かといって、スピードを緩めると、アクションがスローになり魚に見切られてしまいます。
また、アクションが大振りなミノーは、動かすのにスピードが必要になり、これまた喰いつかせるのが難しくなります。
よって渓流ミノーイングにおいて、追わせて喰わせるのに最適なミノーとは、「ショアぎりぎりまで、できるだけ細かいアクションをし続けるミノー」ということになります。
私はこれを実現するために、後方重心によリテールを振って流下速度を遅くするタイプと、オフセットリップによって浮き上がりを抑えるタイプの2つを使っています。
ミノーの後方重心についての記事はこちら
オフセットリップについての記事はこちら
■ミノーの汎用性
市販ミノーでぎりぎりまでアクションさせやすいとなると、やはりDコンでしょうか。
ジャクソンの奏(かなで)もいいと思います。
私のミノーは、ショアぎりぎりまで、市販ミノーよりもかなり細かいアクションをすることができます。
ただし、後方重心と独特の専用フォルムによりこれを実現したため、アップストリームではいいのですが、ダウンになると水面から飛び出てしまうこともあります。
私はアップでの釣りが多いのでこれで問題ないのですが、やはり市販ミノーはアップもダウンも使えるよう汎用性が高くないといけないので、ここまで作り込めないのではないかと想像しています。
そもそも私がミノーの自作に踏み込んだのは、この追ってきても帰ってしまう魚に、どうにかバイトさせたい、という思いからでした。
少しずつそれが実現してきて、今はこの「追わせて喰わせる」というのが大好きです。
まるで鮫のように追ってきて、頭や背びれが水面を割るくらいまで浮き上がりながら、ガブリとミノーにバイトする。
エキサイティングでスリリング。
最高の瞬間です。
とはいえ、直前で見切られてしまうこともまだまだあります。
つまり、自作ミノーはもっと改良の余地があるということ。
今後も研究を続けていこうと思います。
動画も作ってみましたので、よろしければどうぞご覧ください。
今回はミノーの機能についてです。
■補食時と威嚇時の泳ぎの違い
まずは渓魚がどのようにミノーを追うのか、考えてみましょう。
流下する水生昆虫などを補食するときは、魚は追かけていって、下流に回り込んでパクリと飲み込みます。
どちらかというと吸い込む感じです。
後ろから喰いつくことはほとんどありません。
テンカラ名手の瀬畑雄三さんは、名著「渓語り(たにがたり)」の中で、渓流魚の補食について次のように述べています。
「要するに水といっしょにエサを吸い込みながらくわえるわけだから、下流に流れていくものを上流から吸い込もうにも吸い込めないのである」
「上流から流れてくるものを下流で待ち受けて吸い込む、これが自然なかたち」
「反転しエサを追うあの行動は、あの形にならないとくわえられないのである」
これが補食時です。
では、ルアーはどうか?
ルアーはリアクションバイト、つまり威嚇によるものなので、ちょっと違います。
蛇行してルアーを追い、最終的に、やや回り込んで喰いつきます。
流れが早いところでは、回り込まず喰いつくこともあります。
特異なのは蛇行して追うところ。
直線的に追いつかず、後ろを蛇行しながら泳いでいって、最後にルアーをフッと追い越して喰いつくのです。
言葉で表現するのが難しいですが、
ある程度、余裕を持ちながら、蛇行してルアーの後ろについていき、ショアぎりぎりで急にスピードを上げて、やや回り込みながらルアーの脇腹に喰いつくのです。
ルアーは同じスピードでリトリーブされているのですが、渓魚が急にスピードを上げるので、喰いつく寸前、一瞬、ルアーが止まったかのように見えます。
ショアが近づくと水深がなくなり、ルアーはだんだん上に引かれスピードが上がります。
このため魚が喰いつきにくくなります。
かといって、スピードを緩めると、アクションがスローになり魚に見切られてしまいます。
また、アクションが大振りなミノーは、動かすのにスピードが必要になり、これまた喰いつかせるのが難しくなります。
よって渓流ミノーイングにおいて、追わせて喰わせるのに最適なミノーとは、「ショアぎりぎりまで、できるだけ細かいアクションをし続けるミノー」ということになります。
私はこれを実現するために、後方重心によリテールを振って流下速度を遅くするタイプと、オフセットリップによって浮き上がりを抑えるタイプの2つを使っています。
ミノーの後方重心についての記事はこちら
オフセットリップについての記事はこちら
■ミノーの汎用性
市販ミノーでぎりぎりまでアクションさせやすいとなると、やはりDコンでしょうか。
ジャクソンの奏(かなで)もいいと思います。
私のミノーは、ショアぎりぎりまで、市販ミノーよりもかなり細かいアクションをすることができます。
ただし、後方重心と独特の専用フォルムによりこれを実現したため、アップストリームではいいのですが、ダウンになると水面から飛び出てしまうこともあります。
私はアップでの釣りが多いのでこれで問題ないのですが、やはり市販ミノーはアップもダウンも使えるよう汎用性が高くないといけないので、ここまで作り込めないのではないかと想像しています。
そもそも私がミノーの自作に踏み込んだのは、この追ってきても帰ってしまう魚に、どうにかバイトさせたい、という思いからでした。
少しずつそれが実現してきて、今はこの「追わせて喰わせる」というのが大好きです。
まるで鮫のように追ってきて、頭や背びれが水面を割るくらいまで浮き上がりながら、ガブリとミノーにバイトする。
エキサイティングでスリリング。
最高の瞬間です。
とはいえ、直前で見切られてしまうこともまだまだあります。
つまり、自作ミノーはもっと改良の余地があるということ。
今後も研究を続けていこうと思います。
動画も作ってみましたので、よろしければどうぞご覧ください。
2019年09月16日
追わせて喰わせる渓流ミノー chase&bite 〜Vol.1 ストーキング〜
ルアーをぎりぎりまで追ってきて、最後の最後でバイト!
渓流ミノーイングの魅力の一つですね。
この快感はフライでもテンカラでも味わえません。リアクションバイトであるルアーならでは、です。
追ってきた魚に、確実に喰わせるには…
チェイス&バイトについて私なりの考察です。
バイトに至らせるための1つ目の要素は、魚に気づかれないこと。
ストーキングで近付き、気配を消します。
釣りキチ三平で毛バリ山人が見せたいわゆる「木化け」「石化け」ですね(古い…^^;)
ちなみにストーキングって辞書で引くと「ストーカー行為」になってしまいますね。
ルアーフィッシングはリアクションバイトなので、フライやテンカラほど、ストーキングに気を使っている人は少ないのではないでしょうか。
毛バリは水面近くまで魚を引き出すので、ストーキングは結構重要なんですよね。
通常のルアーフィッシングであればそう気を使わなくてもいいのですが、「追わせて喰わせる(chase & bite)」となると、この技がかなり生きてきます。
手前まで追ってきた魚はルアーを食い損ねても、釣り人に気づかなければその後も何度かルアーを追います。
こっちの気配に気付いたときは脱兎のごとく上流に去っていきます。
こうなるともう釣れません。
こちらに気付いたかどうかは魚の戻り方で分かります。
気付かなければ、ルアーを探して淵際にふわふわ定位します。
ただ、ぎりぎり手前まで引き付けたときは、魚の視界にこちらの姿が入ってしまい気付かれることがあります。
これはもう仕方ないですね。
手前に定位していたら、すぐにそこへ投げるのではなく、なるべく上流へ打ってリトリーブしてきた方が、よりヒットしやすいと思います。
キャストの感覚もあまり空けない方がいいですね。
しばらく興奮してるので。
バスと違ってすぐ覚めちゃいますが…。
できるだけ静かに近づき、できるだけ身をかがめて…。
川の中に座ることも多いので、私は沢用タイツを愛用しています。
「ルアーなのに、そこまでして釣りをしなくてもいいよ」という方は多いと思いますが、私はこの釣り方が好きなんです。
まるで池の鯉のように、手元までイワナ、ヤマメが寄ってくる。
魚たちが愛らしくてとても癒されます。
動画も作ってみました。
今回はvol.1「ストーキング」、vol.2は「喰わせるためのミノー」を予定しています。
よろしければご覧ください。
渓流ミノーイングの魅力の一つですね。
この快感はフライでもテンカラでも味わえません。リアクションバイトであるルアーならでは、です。
追ってきた魚に、確実に喰わせるには…
チェイス&バイトについて私なりの考察です。
バイトに至らせるための1つ目の要素は、魚に気づかれないこと。
ストーキングで近付き、気配を消します。
釣りキチ三平で毛バリ山人が見せたいわゆる「木化け」「石化け」ですね(古い…^^;)
ちなみにストーキングって辞書で引くと「ストーカー行為」になってしまいますね。
ルアーフィッシングはリアクションバイトなので、フライやテンカラほど、ストーキングに気を使っている人は少ないのではないでしょうか。
毛バリは水面近くまで魚を引き出すので、ストーキングは結構重要なんですよね。
通常のルアーフィッシングであればそう気を使わなくてもいいのですが、「追わせて喰わせる(chase & bite)」となると、この技がかなり生きてきます。
手前まで追ってきた魚はルアーを食い損ねても、釣り人に気づかなければその後も何度かルアーを追います。
こっちの気配に気付いたときは脱兎のごとく上流に去っていきます。
こうなるともう釣れません。
こちらに気付いたかどうかは魚の戻り方で分かります。
気付かなければ、ルアーを探して淵際にふわふわ定位します。
ただ、ぎりぎり手前まで引き付けたときは、魚の視界にこちらの姿が入ってしまい気付かれることがあります。
これはもう仕方ないですね。
手前に定位していたら、すぐにそこへ投げるのではなく、なるべく上流へ打ってリトリーブしてきた方が、よりヒットしやすいと思います。
キャストの感覚もあまり空けない方がいいですね。
しばらく興奮してるので。
バスと違ってすぐ覚めちゃいますが…。
できるだけ静かに近づき、できるだけ身をかがめて…。
川の中に座ることも多いので、私は沢用タイツを愛用しています。
「ルアーなのに、そこまでして釣りをしなくてもいいよ」という方は多いと思いますが、私はこの釣り方が好きなんです。
まるで池の鯉のように、手元までイワナ、ヤマメが寄ってくる。
魚たちが愛らしくてとても癒されます。
動画も作ってみました。
今回はvol.1「ストーキング」、vol.2は「喰わせるためのミノー」を予定しています。
よろしければご覧ください。
2019年07月23日
渓流のルアーローテーション
渓流はあまり1カ所で粘らず、どんどんポイントを変えていくのが一般的だと思います。
でも時には、出そうで出ない魚の様子を見ながらルアーを変えて、じっくりと釣りをすることもあります。
ちなみに私の自作ミノーには大きく分けて3つのタイプがあります。
・一般的な形をしたシンキングミノー
・フローティングシャッド
・ディープダイバー
です。
さらに、これらをカラーはもちろん重さや重心位置を細かく変えることで何十パターンにも分けています。
ただ、あまりたくさんあっても、使う時に迷うので、ルアーボックスに入れて持ち歩くのは、だいたい20個くらいでしょうか。
これらの中から、魚の付き場やポイントの状態など、様子を見ながら、ルアーを変えてヒットに持ち込んでいきます。
渓流ルアーは1〜2投目がヒット率が高いので、だんだん魚はスレて出なくなり、だいたいは釣り切れずに終わります。
ところが、どうした拍子か、フッと魚にスイッチが入ることがあるんですよね。そうして釣れた魚はかなり嬉しいです。
最近は体力もなくなってきたので(汗)、ひとつひとつのポイントを吟味しながら釣ることも多くなってきました。
自作ミノーで思った通りのトレースラインを描けるようになった(勝手な思い込みでございます)のも、影響していると思います。
最初はトレースラインや着水点、ルアーアクションを変えながら、様子を見て、思い切ってレンジやアクションを変えたい時は、ルアーを変えていくことが多いです。
次の動画は、ルアーを変えながら30投目にしてようやく釣ったときのものです。少々間延びしてますが、よろしければご覧ください。
なお、こんな風に、ぶつぶつ独り言を言いながら釣っていることも多いです。森の中の独り言オヤジ、温かく見守ってやっていただければ幸いです^_^
https://m.youtube.com/watch?v=G0mPsEeeV2Q
でも時には、出そうで出ない魚の様子を見ながらルアーを変えて、じっくりと釣りをすることもあります。
ちなみに私の自作ミノーには大きく分けて3つのタイプがあります。
・一般的な形をしたシンキングミノー
・フローティングシャッド
・ディープダイバー
です。
さらに、これらをカラーはもちろん重さや重心位置を細かく変えることで何十パターンにも分けています。
ただ、あまりたくさんあっても、使う時に迷うので、ルアーボックスに入れて持ち歩くのは、だいたい20個くらいでしょうか。
これらの中から、魚の付き場やポイントの状態など、様子を見ながら、ルアーを変えてヒットに持ち込んでいきます。
渓流ルアーは1〜2投目がヒット率が高いので、だんだん魚はスレて出なくなり、だいたいは釣り切れずに終わります。
ところが、どうした拍子か、フッと魚にスイッチが入ることがあるんですよね。そうして釣れた魚はかなり嬉しいです。
最近は体力もなくなってきたので(汗)、ひとつひとつのポイントを吟味しながら釣ることも多くなってきました。
自作ミノーで思った通りのトレースラインを描けるようになった(勝手な思い込みでございます)のも、影響していると思います。
最初はトレースラインや着水点、ルアーアクションを変えながら、様子を見て、思い切ってレンジやアクションを変えたい時は、ルアーを変えていくことが多いです。
次の動画は、ルアーを変えながら30投目にしてようやく釣ったときのものです。少々間延びしてますが、よろしければご覧ください。
なお、こんな風に、ぶつぶつ独り言を言いながら釣っていることも多いです。森の中の独り言オヤジ、温かく見守ってやっていただければ幸いです^_^
https://m.youtube.com/watch?v=G0mPsEeeV2Q
Posted by fu10gentaiga at
16:31
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2019年05月06日
小沢でスモールプラグミノーイング
どの河川も、ユキシロで増水気味。
ちょっと森の奥に入って、支流の支流、小さな沢でミノーイングをしてみました。
私はこういう小さな川でのせこい釣りも結構好きです。
毛ばりをしていたころは、大雨でドチャ濁りで釣りができないときなど、名もないような小さな沢で釣りをしていたんですよね。
思った以上に、川は濁りと増水でコンディションは良くありませんでしたが、魚はそれなりに出てくれました。
先回から引き続き、スモールディープダイバーがいい調子です。
陰森凄幽。
森の奥での釣りは、心が癒されます。
ちょっと森の奥に入って、支流の支流、小さな沢でミノーイングをしてみました。
私はこういう小さな川でのせこい釣りも結構好きです。
毛ばりをしていたころは、大雨でドチャ濁りで釣りができないときなど、名もないような小さな沢で釣りをしていたんですよね。
思った以上に、川は濁りと増水でコンディションは良くありませんでしたが、魚はそれなりに出てくれました。
先回から引き続き、スモールディープダイバーがいい調子です。
陰森凄幽。
森の奥での釣りは、心が癒されます。
2019年05月04日
ユキシロの渓流用ディープダイバー
年度末、人事異動がありました。
4月からは新しい職場です。
この歳になっても、まったく知らない人たちと過ごす職場はそれなりにメンタルに影響ありますね〜。
まぁ、もう慣れましたが^_^
ということでゴールデンウィークは心機一転、今シーズン初の釣行に繰り出しました。
****************************
今年は雪が少なかったんで、たぶん渓流は良くないだろうなぁと思ってました。
渓に降り立ってみると思った通り。
濁りはそこそこあるものの増水は例年の60〜70%程度。
この時期、この程度のユキシロでは水不足が心配されます。
たぶん今年は型も数も期待できないかな。
令和元年は厳しい年になりそうですね。
例年より穏やかとはいえ、やっぱりユキシロはルアーには厳しい。
魚がボトムに張り付いていて、リアクションが乏しい。
フワフワ〜ッとしかルアーを追わないんですよね。
スプーンならまだしも、ミノーイングで喰わせるのは結構難しい状態です。
こういうときは、ポイントによっては、実はゆっくりバイトする毛バリの方が釣りやすかったりしますが、そこはミノーイングで通すのが当方のこだわり。
重めのシンキングミノーやフローティングシャッド、ディープダイバーなどを試しましたが、結果、深めのレンジをキープできるディープダイバーに反応が良かったですね。(シンキングミノーは流れが強いと浮いてきてしまう)
市販の渓流用ディープダイバーはDダイレクトが有名ですよね。
バスディのシュガーミノーとか。
ほかにもいくつかありますが、もっと脚光を浴びてもいい分野なのではないかと思います。
大き目のオフセットリップなどを装着したミノーは正式にはなんていうのかな。
ロングビル、ダイビングミノー…?
私は、日本ルアーフィッシングのパイオニア、故西山徹さんが使っていた「ディープダイバー」という言葉が古臭くて好きですね。
いかにも昭和のルアーマンといった感じで ^^)
久々の渓流は楽しかったです。
▲自作のディープダイバー。リップと後方重心のバランスがようやく取れてきました
令和元年、初の渓流釣行、ディープダイバーの動画を作ってみました。
よろしければご覧ください。
4月からは新しい職場です。
この歳になっても、まったく知らない人たちと過ごす職場はそれなりにメンタルに影響ありますね〜。
まぁ、もう慣れましたが^_^
ということでゴールデンウィークは心機一転、今シーズン初の釣行に繰り出しました。
****************************
今年は雪が少なかったんで、たぶん渓流は良くないだろうなぁと思ってました。
渓に降り立ってみると思った通り。
濁りはそこそこあるものの増水は例年の60〜70%程度。
この時期、この程度のユキシロでは水不足が心配されます。
たぶん今年は型も数も期待できないかな。
令和元年は厳しい年になりそうですね。
例年より穏やかとはいえ、やっぱりユキシロはルアーには厳しい。
魚がボトムに張り付いていて、リアクションが乏しい。
フワフワ〜ッとしかルアーを追わないんですよね。
スプーンならまだしも、ミノーイングで喰わせるのは結構難しい状態です。
こういうときは、ポイントによっては、実はゆっくりバイトする毛バリの方が釣りやすかったりしますが、そこはミノーイングで通すのが当方のこだわり。
重めのシンキングミノーやフローティングシャッド、ディープダイバーなどを試しましたが、結果、深めのレンジをキープできるディープダイバーに反応が良かったですね。(シンキングミノーは流れが強いと浮いてきてしまう)
市販の渓流用ディープダイバーはDダイレクトが有名ですよね。
バスディのシュガーミノーとか。
ほかにもいくつかありますが、もっと脚光を浴びてもいい分野なのではないかと思います。
大き目のオフセットリップなどを装着したミノーは正式にはなんていうのかな。
ロングビル、ダイビングミノー…?
私は、日本ルアーフィッシングのパイオニア、故西山徹さんが使っていた「ディープダイバー」という言葉が古臭くて好きですね。
いかにも昭和のルアーマンといった感じで ^^)
久々の渓流は楽しかったです。
▲自作のディープダイバー。リップと後方重心のバランスがようやく取れてきました
令和元年、初の渓流釣行、ディープダイバーの動画を作ってみました。
よろしければご覧ください。
Posted by fu10gentaiga at
22:29
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2019年02月17日
手持ちロッドの使い分け 〜シルバークリーク & カーディフ〜
私の持っているロッドの特性と、それに応じた使い分けについてです。
購入を考えている方など、参考になれば幸いです。
(単なる素人の個人的な感想です^^) 。ご了解の上、お読みください)
小・中渓流へ行く際は、2つのロッドを使い分けています。
小さい渓流のルアー釣りというと、「1本で十分さ」という方もいられるかもしれません。
逆に、源流域から里川支流など、細かく数本のロッドを使う方もいるかもしれませんね。
私は2本のロッドを使い分けるスタイルに落ち着いています。
ちなみに私のロッドに対する感覚は、どちらかというと「愛竿」というよりは「道具」といったところ。
「世界に一つ、俺だけの…」という所有欲を満たす必要はまったくなく、壊れたり無くしたりしたときに迅速に対応できることが最優先です。
ということで、破損・紛失に対応しやすい、大手メーカー、ダイワとシマノの2本。
【ダイワ シルバークリーク AGS 48UL】
(メーカーHPより)
小渓流・源流の、極めて狭い空間でのキャスト性能・操作性向上に特化したショートレングスモデル。
繊細でありながら適度な張りを持たせた筋肉質SVFブランクスは、5g台のヘビーシンキングミノーまで対応可能。
軽量AGSガイドは、ネジレを抑えたX45構造との相乗効果で、いかなるアングルからのコンパクトスイングでもティップのブレを抑え、アングラーのイメージ通りのアキュラシーキャストを可能にする。
4.8ftというレングスとややショートに設定されたグリップ設定は、取り回しの向上に加え、ピンスポットに打ち込んだ小型ルアーを、あたかも指先で操作するかのように、ダイレクトにアクションさせることも実現した。
【シマノ カーディフNX S47UL】
(メーカーHPより)
渓流ショートバーサタイルモデルとして開発したモデル。
「ソフチューブトップ」を採用したしなやかなティップと張りのあるベリーを組み合わせることで、軽量ミノーやヘビーシンキングミノー等の幅広いルアーに適応。
さらにこのしなやかなティップにより、バイトを弾きにくくなっている。
もちろん、「ハイパワーX」を全身に採用することでブレの少ない精度の高いキャストが可能。
ショートレングスなので小技を効かしたテクニカルなキャストも可能です。
▲左がシルバークリーク、右がカーディフNX
私の使い分けの主なポイントは、①ルアーウエイト、②魚の活性、の2つです。
どちらかといえば、②を判断基準とすることが多いです。
①のルアーウエイトは、3〜4g帯を基準として、それより軽いルアーが多ければカーディフ、重いルアーが多ければシルバーCを使います。
小型のスピナーやスプーン、フローティングミノーなどはカーディフの方がいいですね。
ヘビーシンキングミノーや重めのスプーンなんかはシルバーCが合ってるかなと。
ちなみに適合ルアーは、シルバーCは1.5〜7g、カーディフは1〜7gとなっています。
②の魚の活性は、活性が低ければカーディフ、高ければシルバーCを使います。
メーカーの解説にある通り、カーディフはティップがしなやかで、細かいバイトでもしっかり乗ります。
これは本当に素晴らしく、何度助けられたことか…。
渇水気味の時や、早期あるいは晩秋の低活性時など、登場する機会は多いです。
小さなバイトを拾っていく、デリケートな釣りに向いています。
一方、シルバーCは、全体的にバシッとしたパワフルなブランクスなので、細かいバイトを拾いきれないときがないわけでもないと感じます。
その分、ルアーアクションはしっかり出すことができて、特に、遠くにミノーがあるときでもアクションが伝わり、切れのある動きを演出できます。
そして、ルアーが遠くにあっても瞬時に掛けることができます。
「掛け」のシルバーC、「乗せ」のカーディフ、といったところでしょうか。
キャスティングは、好みの問題があると思いますが、シルバーCの方がパワーがあるので、ロッドのわずかな動きをルアーに伝えやすいですね。
つまり、ロッドを大きく動かさなくても飛距離が出しやすい。
フリップキャストなんかはこちらの方が断然やりやすいと思います。
ただ、ブランクスが強いので、軽いルアーを引っ張ってしまうことがあります(慣れれば大丈夫ですが)。
カーディフは柔らかいので、いったん、ルアーが乗ってから発射されるような感覚があります。
ですので、軽いルアーにもエネルギーを伝えやすいです。
小型のスピナーやフローティングミノーなどでもピンスポットに細かく打ち分けやすいと思います。
ちなみに自重は、シルバークリークは78g、カーディフは75g。
というのが、大まかな使い分けなんですが、魚の状態というのは川に入って、釣り始めてからでないと分からない。
持って行ったロッドが思惑から外れることはしばしばですね。
でもそこはさすが、どちらも名竿。
しっかり対応してくれます。
特性はまさにメーカーの解説通りなんですが、使い込むほどその意味が分かってきます。
状況が合ったときは、その性能を存分に発揮してくれて、最高の釣りが楽しめます。
以上が私の使い分けです。
購入を考えている方の参考になれば幸いです。
購入を考えている方など、参考になれば幸いです。
(単なる素人の個人的な感想です^^) 。ご了解の上、お読みください)
小・中渓流へ行く際は、2つのロッドを使い分けています。
小さい渓流のルアー釣りというと、「1本で十分さ」という方もいられるかもしれません。
逆に、源流域から里川支流など、細かく数本のロッドを使う方もいるかもしれませんね。
私は2本のロッドを使い分けるスタイルに落ち着いています。
ちなみに私のロッドに対する感覚は、どちらかというと「愛竿」というよりは「道具」といったところ。
「世界に一つ、俺だけの…」という所有欲を満たす必要はまったくなく、壊れたり無くしたりしたときに迅速に対応できることが最優先です。
ということで、破損・紛失に対応しやすい、大手メーカー、ダイワとシマノの2本。
【ダイワ シルバークリーク AGS 48UL】
(メーカーHPより)
小渓流・源流の、極めて狭い空間でのキャスト性能・操作性向上に特化したショートレングスモデル。
繊細でありながら適度な張りを持たせた筋肉質SVFブランクスは、5g台のヘビーシンキングミノーまで対応可能。
軽量AGSガイドは、ネジレを抑えたX45構造との相乗効果で、いかなるアングルからのコンパクトスイングでもティップのブレを抑え、アングラーのイメージ通りのアキュラシーキャストを可能にする。
4.8ftというレングスとややショートに設定されたグリップ設定は、取り回しの向上に加え、ピンスポットに打ち込んだ小型ルアーを、あたかも指先で操作するかのように、ダイレクトにアクションさせることも実現した。
【シマノ カーディフNX S47UL】
(メーカーHPより)
渓流ショートバーサタイルモデルとして開発したモデル。
「ソフチューブトップ」を採用したしなやかなティップと張りのあるベリーを組み合わせることで、軽量ミノーやヘビーシンキングミノー等の幅広いルアーに適応。
さらにこのしなやかなティップにより、バイトを弾きにくくなっている。
もちろん、「ハイパワーX」を全身に採用することでブレの少ない精度の高いキャストが可能。
ショートレングスなので小技を効かしたテクニカルなキャストも可能です。
▲左がシルバークリーク、右がカーディフNX
私の使い分けの主なポイントは、①ルアーウエイト、②魚の活性、の2つです。
どちらかといえば、②を判断基準とすることが多いです。
①のルアーウエイトは、3〜4g帯を基準として、それより軽いルアーが多ければカーディフ、重いルアーが多ければシルバーCを使います。
小型のスピナーやスプーン、フローティングミノーなどはカーディフの方がいいですね。
ヘビーシンキングミノーや重めのスプーンなんかはシルバーCが合ってるかなと。
ちなみに適合ルアーは、シルバーCは1.5〜7g、カーディフは1〜7gとなっています。
②の魚の活性は、活性が低ければカーディフ、高ければシルバーCを使います。
メーカーの解説にある通り、カーディフはティップがしなやかで、細かいバイトでもしっかり乗ります。
これは本当に素晴らしく、何度助けられたことか…。
渇水気味の時や、早期あるいは晩秋の低活性時など、登場する機会は多いです。
小さなバイトを拾っていく、デリケートな釣りに向いています。
一方、シルバーCは、全体的にバシッとしたパワフルなブランクスなので、細かいバイトを拾いきれないときがないわけでもないと感じます。
その分、ルアーアクションはしっかり出すことができて、特に、遠くにミノーがあるときでもアクションが伝わり、切れのある動きを演出できます。
そして、ルアーが遠くにあっても瞬時に掛けることができます。
「掛け」のシルバーC、「乗せ」のカーディフ、といったところでしょうか。
キャスティングは、好みの問題があると思いますが、シルバーCの方がパワーがあるので、ロッドのわずかな動きをルアーに伝えやすいですね。
つまり、ロッドを大きく動かさなくても飛距離が出しやすい。
フリップキャストなんかはこちらの方が断然やりやすいと思います。
ただ、ブランクスが強いので、軽いルアーを引っ張ってしまうことがあります(慣れれば大丈夫ですが)。
カーディフは柔らかいので、いったん、ルアーが乗ってから発射されるような感覚があります。
ですので、軽いルアーにもエネルギーを伝えやすいです。
小型のスピナーやフローティングミノーなどでもピンスポットに細かく打ち分けやすいと思います。
ちなみに自重は、シルバークリークは78g、カーディフは75g。
というのが、大まかな使い分けなんですが、魚の状態というのは川に入って、釣り始めてからでないと分からない。
持って行ったロッドが思惑から外れることはしばしばですね。
でもそこはさすが、どちらも名竿。
しっかり対応してくれます。
特性はまさにメーカーの解説通りなんですが、使い込むほどその意味が分かってきます。
状況が合ったときは、その性能を存分に発揮してくれて、最高の釣りが楽しめます。
以上が私の使い分けです。
購入を考えている方の参考になれば幸いです。
2018年10月26日
2018 渓流 まとめ
2018年、7カ月にわたった渓流シーズンが終わりました。
すでに禁漁から1カ月が過ぎ、残り4カ月となろうとしています。
早いですね。
個人的には、今年はほとんど自作ミノーのフィールドテストに明け暮れ、ゆっくりと釣りや渓を楽しむことが少なかったなあ、という感想です。
ミノーって、見た目にこだわるならともかく、「釣れる」ということを優先した場合、いくら頭で考えてもモノにならない。フィールドにしか答えがないんですよね。
なので、ついシーズン中は熱が入ってしまった感じです。
今シーズンは、良いミノーが完成したというよりも、どこをどういじれば、ミノーの動きと魚の反応が変わってくるのか、それが少し分かってきたのが収穫と思います。
さて、今シーズンの渓を見渡しますと、1月の記録的な豪雪の割には、早い雪解け。
異常なほどの真夏の暑さ。
特徴的なシーズンだったのではないでしょうか。
ミノーイングを振り返りながら、まとめ動画を作ってみました。
私の大好きな越後の山々。
四季の雰囲気が伝われば幸いです。
すでに禁漁から1カ月が過ぎ、残り4カ月となろうとしています。
早いですね。
個人的には、今年はほとんど自作ミノーのフィールドテストに明け暮れ、ゆっくりと釣りや渓を楽しむことが少なかったなあ、という感想です。
ミノーって、見た目にこだわるならともかく、「釣れる」ということを優先した場合、いくら頭で考えてもモノにならない。フィールドにしか答えがないんですよね。
なので、ついシーズン中は熱が入ってしまった感じです。
今シーズンは、良いミノーが完成したというよりも、どこをどういじれば、ミノーの動きと魚の反応が変わってくるのか、それが少し分かってきたのが収穫と思います。
さて、今シーズンの渓を見渡しますと、1月の記録的な豪雪の割には、早い雪解け。
異常なほどの真夏の暑さ。
特徴的なシーズンだったのではないでしょうか。
ミノーイングを振り返りながら、まとめ動画を作ってみました。
私の大好きな越後の山々。
四季の雰囲気が伝われば幸いです。
2018年10月07日
秋のミノーイング 〜フローティングシャッドの多彩なトレースライン〜
今年秋、私の渓流自作ミノーで主力となったのがフローティングシャッド。
現在の渓流ミノーイングは、シンキングミノーの方が主流ですが、フローティングもなかなかどうして、捨てたものではありません。
フローティングミノーの長所って「オーバーハングの下に流し込んで…」みたいなコメントが多いです。
最初は私もそんなふうに思っていたんですが、実際に使い込んでみて、それは本質ではないことが分かりました。
最高のメリットは、レンジ攻略がとても多彩であること。
シンキングミノーは、一度沈んだら浮いてこないため、トレースラインが直線的になりがちです(ロッド操作で変化させることはできますが)。
フローティングであれば、ボトム付近を引いた後、再び浮上したり、またボトムに戻ったりと、リトリーブだけでトレースラインを大きく変化させることができます。
ここでキモになるのがオフセットリップ。
助走距離が少ないため下方向へ一気にダイブできます。
加えて、シャッドタイプの持つ、ややファットなボディ形状。
バルサ素材のため浮力に優れ、一気に浮上することができます。
この組み合わせを使うと、水面からボトムまで、魚の視界にさまざまなトレースラインを描くことができます。
▲オフセットリップで急降下できます
ダウンクロスで攻めればレンジを操作しやすいのかもしれませんが、私は、小渓流をアップで釣り歩くことが多いので、レンジを立体的に攻略できるのは、とても魅力なのです。
「小渓流なんて、レンジなんてあんまり関係ないでしょ」という方もいらっしゃるかもしれません。
でもエサを追わなくなる秋とか、プレッシャーがかかって出にくくなっているときとか、レンジの微妙な変化で、取れなかった1尾が取れることもあるのではないか、と感じています。
▲特に、秋はトレースラインが重要と感じています
さらにフローティングの良いところは、キャストをミスったときのリカバリー。
着水点が思ったより20cmくらいずれた、このまま引くと魚は出るが恐らくヒットに至らない、下手すると掛け損ねて2度と出てこなくなる…。
そんなちょっとしたキャストのミスは結構あると思います。
シンキングだとそのままフィーディングレーン近くに沈んでいき、魚が反応してしまうこともあるんですが、フローティングは浮かせたまま流し切って、そのキャストをリセットすることができるのです。
(もちろん魚の視界には入っていますから、影響はゼロではありませんが)
フローティングシャッドって市販ミノーでは見かけない分野ですが、私が使った中ではシュガーディープがこれに近い感じです。
インジェクションなので、浮力はバルサの方がずっと優れていますが…。
(個人的な感想です。もちろん、あちらの方が何倍も優れたルアーです)
フローティングの良いところを書いてきましたが、当然ながら強い流れの中では、比重のあるヘビーシンキングの方がトレースラインは安定しますし、むしろ自在性も増しますね。
上手く使い分けていくのが、コツなんだろうと思います。
フローティングの良さをお伝えしたくて、動画も作ってみましたが、この日は川が濁っていて、ちょっと見にくいです。ご容赦ください。
現在の渓流ミノーイングは、シンキングミノーの方が主流ですが、フローティングもなかなかどうして、捨てたものではありません。
フローティングミノーの長所って「オーバーハングの下に流し込んで…」みたいなコメントが多いです。
最初は私もそんなふうに思っていたんですが、実際に使い込んでみて、それは本質ではないことが分かりました。
最高のメリットは、レンジ攻略がとても多彩であること。
シンキングミノーは、一度沈んだら浮いてこないため、トレースラインが直線的になりがちです(ロッド操作で変化させることはできますが)。
フローティングであれば、ボトム付近を引いた後、再び浮上したり、またボトムに戻ったりと、リトリーブだけでトレースラインを大きく変化させることができます。
ここでキモになるのがオフセットリップ。
助走距離が少ないため下方向へ一気にダイブできます。
加えて、シャッドタイプの持つ、ややファットなボディ形状。
バルサ素材のため浮力に優れ、一気に浮上することができます。
この組み合わせを使うと、水面からボトムまで、魚の視界にさまざまなトレースラインを描くことができます。
▲オフセットリップで急降下できます
ダウンクロスで攻めればレンジを操作しやすいのかもしれませんが、私は、小渓流をアップで釣り歩くことが多いので、レンジを立体的に攻略できるのは、とても魅力なのです。
「小渓流なんて、レンジなんてあんまり関係ないでしょ」という方もいらっしゃるかもしれません。
でもエサを追わなくなる秋とか、プレッシャーがかかって出にくくなっているときとか、レンジの微妙な変化で、取れなかった1尾が取れることもあるのではないか、と感じています。
▲特に、秋はトレースラインが重要と感じています
さらにフローティングの良いところは、キャストをミスったときのリカバリー。
着水点が思ったより20cmくらいずれた、このまま引くと魚は出るが恐らくヒットに至らない、下手すると掛け損ねて2度と出てこなくなる…。
そんなちょっとしたキャストのミスは結構あると思います。
シンキングだとそのままフィーディングレーン近くに沈んでいき、魚が反応してしまうこともあるんですが、フローティングは浮かせたまま流し切って、そのキャストをリセットすることができるのです。
(もちろん魚の視界には入っていますから、影響はゼロではありませんが)
フローティングシャッドって市販ミノーでは見かけない分野ですが、私が使った中ではシュガーディープがこれに近い感じです。
インジェクションなので、浮力はバルサの方がずっと優れていますが…。
(個人的な感想です。もちろん、あちらの方が何倍も優れたルアーです)
フローティングの良いところを書いてきましたが、当然ながら強い流れの中では、比重のあるヘビーシンキングの方がトレースラインは安定しますし、むしろ自在性も増しますね。
上手く使い分けていくのが、コツなんだろうと思います。
フローティングの良さをお伝えしたくて、動画も作ってみましたが、この日は川が濁っていて、ちょっと見にくいです。ご容赦ください。
2018年10月03日
イワナの骨酒
渓流シーズン、最終日。
普段は魚を持ち帰ることはないのですが、この日は2尾のイワナをいただいてきました。
イワナの骨酒を作るためです。
うち、1尾は冷凍しておいて、後ほど渓流シーズンを振り返りながら、じっくりいただこうという魂胆です。
骨酒の作り方は、多くの方々がそれぞれの独自の方法をお持ちだと思います。
私のやり方は下記の通りです。
まずは、イワナのはらわたとエラを取り除き、水気を切って、少し干します。
本当は一晩干せばいいのですが、時間がなければ2〜3時間でもいいと思います。
その後、イワナを焼き枯らします。
炭火が一番いいんでしょうが、わざわざ火をおこすのは大変です。
ガスレンジで十分です。
できるだけ焦げないよう、レンジの端に置いて、超弱火でじっくり焼きます。
向きを変えたり、少し手間がかかりますが、ここが重要です。
焦げた方がいいという人もいるかもしれませんが、私はできるだけ焦げないようにしています。
(それでも少しは焦げますが)
イワナの水分が抜けて、固くなったらOKです。
次にどんぶりに入れて、熱々の日本酒を注ぎ、ラップでふたをします。
専用の酒器もあるようですが、ちょっとお高いので…(^^;
少し飴色が出てきたら完成です。
日本酒は、辛口の方が合うのではないでしょうか。
私は越後の地酒を使いますが、阿賀の麒麟山、栃尾の景虎なんかがいいですね。
この日は、麒麟山の伝辛を使いました。
秋のサンマを肴に。
イワナから染み出たエキスが、日本酒になんとも言えない味わいを加えてくれます。
やっぱりイワナは骨が旨い。
野趣あふるる、とは、まさにこのこと。
イワナは2回くらい骨酒に使えます。
最後はあぶって、醤油かめんつゆでいただくと美味しいです。
動画も作ってみました。
ツマミも器も安っぽくて、ちょっと貧乏くさい感じですが、男やからの日常ということで…。
おいしさが伝われば幸いです。
普段は魚を持ち帰ることはないのですが、この日は2尾のイワナをいただいてきました。
イワナの骨酒を作るためです。
うち、1尾は冷凍しておいて、後ほど渓流シーズンを振り返りながら、じっくりいただこうという魂胆です。
骨酒の作り方は、多くの方々がそれぞれの独自の方法をお持ちだと思います。
私のやり方は下記の通りです。
まずは、イワナのはらわたとエラを取り除き、水気を切って、少し干します。
本当は一晩干せばいいのですが、時間がなければ2〜3時間でもいいと思います。
その後、イワナを焼き枯らします。
炭火が一番いいんでしょうが、わざわざ火をおこすのは大変です。
ガスレンジで十分です。
できるだけ焦げないよう、レンジの端に置いて、超弱火でじっくり焼きます。
向きを変えたり、少し手間がかかりますが、ここが重要です。
焦げた方がいいという人もいるかもしれませんが、私はできるだけ焦げないようにしています。
(それでも少しは焦げますが)
イワナの水分が抜けて、固くなったらOKです。
次にどんぶりに入れて、熱々の日本酒を注ぎ、ラップでふたをします。
専用の酒器もあるようですが、ちょっとお高いので…(^^;
少し飴色が出てきたら完成です。
日本酒は、辛口の方が合うのではないでしょうか。
私は越後の地酒を使いますが、阿賀の麒麟山、栃尾の景虎なんかがいいですね。
この日は、麒麟山の伝辛を使いました。
秋のサンマを肴に。
イワナから染み出たエキスが、日本酒になんとも言えない味わいを加えてくれます。
やっぱりイワナは骨が旨い。
野趣あふるる、とは、まさにこのこと。
イワナは2回くらい骨酒に使えます。
最後はあぶって、醤油かめんつゆでいただくと美味しいです。
動画も作ってみました。
ツマミも器も安っぽくて、ちょっと貧乏くさい感じですが、男やからの日常ということで…。
おいしさが伝われば幸いです。
Posted by fu10gentaiga at
22:51
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2018年09月24日
秋の朱色 〜フローティングシャッドにて〜
すっかり秋になり、山も渓魚も色づいてきました。
特にヤマメは赤く婚姻色が出て、とてもきれいです。
最近、シャッドタイプのフローティングミノーを自作して使っています。
市販品では見かけないので、これまで使ったことがなかったのですが、いくつか気付いたことがあります。
フローティングというと、流れに乗せて枝の下に送り込み、奥から魚を引き出して…というイメージでしたが、実はもっといろいろ面白い点がありました。
※私としては、同じオフセットのフローティングでも、シュガーディープのような形状がディープダイバーミノー、それよりやや太めのものがシャッドと考えています(違うかもしれません(^^;))
まず、バルサ材で作ったフローティングは浮力が高く、よく水をかむこと。
このため、シンキングと違って、少しの力でヒラを打ちます。
動かそうとしなくても、簡単に動くという感じ。
オフセットリップは、深く潜行させるために採用してみましたが、それ以上に別の効果がありました。
大きなリップが水をとらえるので、ミノーやスプーンと違って、アクションをくわえても浮き上がらない。
一定レンジで、がっちりと水をとらえ、浮いてこない。
かつバルサの浮力と釣り合いが取れて、移動距離を少なくしながら、アクションをし続けることができるのです。
これは目からウロコでした(゜-゜)
シャッドということで、ボディをやや太めに仕上げたこともかなり影響していると思います。
(シャッドって、ニシン科の魚のことらしいですね)
浮力が高くなり、リップの潜行力とバランスが取れて、とどまっている感じでしょうか。
ちなみに、あまりに移動距離が少なく、ハイギアのリールでは、ついリトリーブしすぎてしまうため、通常ギア比のリールを使うようになりました。
▲浮力があることで、逆にレンジキープしやすい
一方、弱点もあります。
やはり、バルサの浮力が強いため、激流では流されがち。
いくらリップが水をつかむといっても、強い流れの中では、ヘビーシンキングミノーの方がトレースラインが安定しています。
また、堰堤や落ち込み直下、あるいは深い淵など、流れが強い中でディープレンジを狙うなら、やっぱりミノータイプのディープダイバーの方が潜行能力が高いです。
また、何といっても2gちょっとしかないので、遠投できない。
私はスピニング派で、かつライトロッドが中心ですが、どうしても距離はあまり出ないです。
ということで、本流や少し大き目の川では、ちょっと使えない。
逆に水量が少なめの小渓流では、かなり使えるかもなあ、と思いました。
▲これはディープダイバータイプで釣れたヤマメ
フローティングシャッド。
産卵を控え岩盤エッジに付いたイワナを誘い出したり、夏の渇水時に水面直下をドッグウオークさせたり、使い道はありそう。
市販ルアーでは見かけない分野ですが、バルサと違ってインジェクションルアーでは効果が出づらいのかな。
というより、そもそも私のように、わざわざミノーを使って、小さな渓流でちょこまか釣っているような人は少ないのかもしれませんね。
渓流シーズンもあとわずか。
シューズの張り替えや、沢用タイツの補修など、少しずつ、片付けに入ったところです。
特にヤマメは赤く婚姻色が出て、とてもきれいです。
最近、シャッドタイプのフローティングミノーを自作して使っています。
市販品では見かけないので、これまで使ったことがなかったのですが、いくつか気付いたことがあります。
フローティングというと、流れに乗せて枝の下に送り込み、奥から魚を引き出して…というイメージでしたが、実はもっといろいろ面白い点がありました。
※私としては、同じオフセットのフローティングでも、シュガーディープのような形状がディープダイバーミノー、それよりやや太めのものがシャッドと考えています(違うかもしれません(^^;))
まず、バルサ材で作ったフローティングは浮力が高く、よく水をかむこと。
このため、シンキングと違って、少しの力でヒラを打ちます。
動かそうとしなくても、簡単に動くという感じ。
オフセットリップは、深く潜行させるために採用してみましたが、それ以上に別の効果がありました。
大きなリップが水をとらえるので、ミノーやスプーンと違って、アクションをくわえても浮き上がらない。
一定レンジで、がっちりと水をとらえ、浮いてこない。
かつバルサの浮力と釣り合いが取れて、移動距離を少なくしながら、アクションをし続けることができるのです。
これは目からウロコでした(゜-゜)
シャッドということで、ボディをやや太めに仕上げたこともかなり影響していると思います。
(シャッドって、ニシン科の魚のことらしいですね)
浮力が高くなり、リップの潜行力とバランスが取れて、とどまっている感じでしょうか。
ちなみに、あまりに移動距離が少なく、ハイギアのリールでは、ついリトリーブしすぎてしまうため、通常ギア比のリールを使うようになりました。
▲浮力があることで、逆にレンジキープしやすい
一方、弱点もあります。
やはり、バルサの浮力が強いため、激流では流されがち。
いくらリップが水をつかむといっても、強い流れの中では、ヘビーシンキングミノーの方がトレースラインが安定しています。
また、堰堤や落ち込み直下、あるいは深い淵など、流れが強い中でディープレンジを狙うなら、やっぱりミノータイプのディープダイバーの方が潜行能力が高いです。
また、何といっても2gちょっとしかないので、遠投できない。
私はスピニング派で、かつライトロッドが中心ですが、どうしても距離はあまり出ないです。
ということで、本流や少し大き目の川では、ちょっと使えない。
逆に水量が少なめの小渓流では、かなり使えるかもなあ、と思いました。
▲これはディープダイバータイプで釣れたヤマメ
フローティングシャッド。
産卵を控え岩盤エッジに付いたイワナを誘い出したり、夏の渇水時に水面直下をドッグウオークさせたり、使い道はありそう。
市販ルアーでは見かけない分野ですが、バルサと違ってインジェクションルアーでは効果が出づらいのかな。
というより、そもそも私のように、わざわざミノーを使って、小さな渓流でちょこまか釣っているような人は少ないのかもしれませんね。
渓流シーズンもあとわずか。
シューズの張り替えや、沢用タイツの補修など、少しずつ、片付けに入ったところです。
2018年09月09日
秋の装い 〜涼風のフローティングミノー〜
そぼ降る雨の中、山へ出かけてみました。
天気予報を聞きながら、早めに雨が上がりそうな上・中越方面へハンドルを切ります。
目的の支流に到着。まだ少しアブがいて、車の周りを飛んでいます。
でも、強烈にまとわりついては来ないようです。
もう秋ですからね。
だいぶ涼しくなったこの時期ですが、ヒルもまだいるでしょうから、油断しないようしっかり身支度を整えます。
今日は試作中のフローティングミノーのフィールドテストも兼ねています。
水面をモジモジさせながら、ポイントへ送り込み、ここぞというところでオフセットリップで急ダイブ!
一気にポイントを直撃しようというイメージです(そんなうまくはいきませんけどね… ^^) )。
雨が降ったせいか、魚の反応は上々。
爆釣とはいきませんが、ポツポツとミノーに出てくれます。
秋だけあって、魚はあまり広範囲に広がらず、大場所に定位しているようでした。
▲プロトなので、下側にオモリを貼ってバランスを調整します
▲新しいミノーは、完成にはまだ時間がかかりそう。
フローティングミノーって、波を読んだりしながらポイントを攻めるので、テクニカルで面白みがあります。
そして何より、そのキビキビ感。
最近ずっとシンキングミノーを使っていたので、やっぱりバルサミノーはフローティングが王道なんだなあ、と改めて感じた次第。
川面は涼風が吹き抜けて、あの猛暑がウソのよう。
今年の渓流シーズンも残り3週間ほど。
あと、何回来れるかなぁ。
夏休みが残り少なくなったみたいな感じ…。
毎年のことなんですが、9月に入るとそんな気持ちになりますね。
黄色く色づき始めた山並みを見ながら、感慨深く家路に着きました。
天気予報を聞きながら、早めに雨が上がりそうな上・中越方面へハンドルを切ります。
目的の支流に到着。まだ少しアブがいて、車の周りを飛んでいます。
でも、強烈にまとわりついては来ないようです。
もう秋ですからね。
だいぶ涼しくなったこの時期ですが、ヒルもまだいるでしょうから、油断しないようしっかり身支度を整えます。
今日は試作中のフローティングミノーのフィールドテストも兼ねています。
水面をモジモジさせながら、ポイントへ送り込み、ここぞというところでオフセットリップで急ダイブ!
一気にポイントを直撃しようというイメージです(そんなうまくはいきませんけどね… ^^) )。
雨が降ったせいか、魚の反応は上々。
爆釣とはいきませんが、ポツポツとミノーに出てくれます。
秋だけあって、魚はあまり広範囲に広がらず、大場所に定位しているようでした。
▲プロトなので、下側にオモリを貼ってバランスを調整します
▲新しいミノーは、完成にはまだ時間がかかりそう。
フローティングミノーって、波を読んだりしながらポイントを攻めるので、テクニカルで面白みがあります。
そして何より、そのキビキビ感。
最近ずっとシンキングミノーを使っていたので、やっぱりバルサミノーはフローティングが王道なんだなあ、と改めて感じた次第。
川面は涼風が吹き抜けて、あの猛暑がウソのよう。
今年の渓流シーズンも残り3週間ほど。
あと、何回来れるかなぁ。
夏休みが残り少なくなったみたいな感じ…。
毎年のことなんですが、9月に入るとそんな気持ちになりますね。
黄色く色づき始めた山並みを見ながら、感慨深く家路に着きました。
2018年09月01日
重心位置によるミノーの動き
ミノーにおける前方重心と後方重心。
それぞれに特性がありますね。
⬛️後方重心 〜慣性アクションを誘発〜
私がミノーを自作しようと思ったのは3年ほど前でした。
ミノーを追ってきた渓魚が、ぎりぎりでバイトせず、戻っていってしまった-。
だれもが経験しているであろう、この状況を何とか打破したいと考えたからです。
当時の私の考えとしては、ミノーの滞留時間を長くすればバイトに持ち込みやすいのではないか?
そのためにはアクションに慣性による動きを入れながら、大きくテールを振るミノーがあればいいのでは、と考えたのです。
(実は、ルアーを見せすぎるのが良くないときもありますが… ^_^)
まずは、Dコン開発者である平本仁さんの談話などを読んでヒントを探しました。
平本さんは慣性スライドについて後輪駆動車(FR)を例にしていました。
前のタイヤが曲がろうとしても、後ろは直進しようとする力が働く。
前が止まろうとする時、後方にウェイトがあると前に行こうとする。
そうすると、バランスが崩れてヒラを打つ。
それが慣性だ、と。
さらに、重いルアーを動きやすくするには、重心が一箇所に集中していること。分散させない。
それと、浮力は重心の真上に必要なんだと。
それがDコンの特長である「への字」の部分だったとは…。
よく考えられていますね。
実は、滞留時間を稼ぐというコンセプトを持ったルアーはすでに市販されていました。
それは、Dインサイト。
ピラピラと派手にヒラを打つのですが、私としては、これをもう少し流れのある中で実現したいという思いがありました。
上記を参考にしつつ、後方重心を念頭に設計を進めたところ、少しずつ、良い感じでお尻を振るミノーを作ることができるようになりました。
アクションが大きいので、ミノーを操作していても楽しい。
渇水時のように流れが弱いとき、フィーディングレーンが短い時なども、後方重心は有効と感じています。
キャスト時の姿勢も安定します。
ただ、あまり後方に重心を置くと、立ち上がりが遅くなる、ヘッドが上を向くため強い流れでは飛び出てしまうといったデメリットも生じると感じています。
⬛️前方重心 〜泳ぎの安定装置〜
動きを若干犠牲にしても、前方に重心を置いた方が泳ぎは安定(バランスを崩しにくくなる)します。
立ち上がりも早くなります。
安定させるには、アイの位置を下側にするとか、リップとアイの位置を離すとか、いろいろあるようですが、前方重心にするのも一つの方法です。
スカジットデザインズの皆川哲さんは、次のようなことを述べています。
ミノーのヘッドを抑えないとダメだということに気がついた。
僕はモトクロスをやっていたんで、バイクでも前輪さえ安定していれば後輪が左右にブレても平気だということを知っていた。
この法則をミノーに当てはめればいいんじゃないかと思った。
フローティングミノーであるチップミノーを流れの中で安定させるため、この考えをヒントに、シャフトの前方にガン玉をかませる方法を採用したとのことです。
大まかに言うと、泳ぎの安定を求める前方重心と、慣性アクションを生み出しやすい後方重心、となるのかなと。
重心の位置というのは、それだけで、すべてが解決するわけではないのですが、ミノーのコンセプトを考える上では重要な要素なのではないかと思います。
実際に水中での映像も撮ってみました。
なかなか自分の手でミノーを操ってみないと、映像だけではわかりにくいかもしれませんが、よろしければご覧ください。
このほか、リップやボディの形状などルアーアクションに影響を与える要素はいろいろありますね。
ウェブ上にたくさん公開されてますので、系統立てて知りたい方は、そちらを参考にされるとよろしいかと思います。
それぞれに特性がありますね。
⬛️後方重心 〜慣性アクションを誘発〜
私がミノーを自作しようと思ったのは3年ほど前でした。
ミノーを追ってきた渓魚が、ぎりぎりでバイトせず、戻っていってしまった-。
だれもが経験しているであろう、この状況を何とか打破したいと考えたからです。
当時の私の考えとしては、ミノーの滞留時間を長くすればバイトに持ち込みやすいのではないか?
そのためにはアクションに慣性による動きを入れながら、大きくテールを振るミノーがあればいいのでは、と考えたのです。
(実は、ルアーを見せすぎるのが良くないときもありますが… ^_^)
まずは、Dコン開発者である平本仁さんの談話などを読んでヒントを探しました。
平本さんは慣性スライドについて後輪駆動車(FR)を例にしていました。
前のタイヤが曲がろうとしても、後ろは直進しようとする力が働く。
前が止まろうとする時、後方にウェイトがあると前に行こうとする。
そうすると、バランスが崩れてヒラを打つ。
それが慣性だ、と。
さらに、重いルアーを動きやすくするには、重心が一箇所に集中していること。分散させない。
それと、浮力は重心の真上に必要なんだと。
それがDコンの特長である「への字」の部分だったとは…。
よく考えられていますね。
実は、滞留時間を稼ぐというコンセプトを持ったルアーはすでに市販されていました。
それは、Dインサイト。
ピラピラと派手にヒラを打つのですが、私としては、これをもう少し流れのある中で実現したいという思いがありました。
上記を参考にしつつ、後方重心を念頭に設計を進めたところ、少しずつ、良い感じでお尻を振るミノーを作ることができるようになりました。
アクションが大きいので、ミノーを操作していても楽しい。
渇水時のように流れが弱いとき、フィーディングレーンが短い時なども、後方重心は有効と感じています。
キャスト時の姿勢も安定します。
ただ、あまり後方に重心を置くと、立ち上がりが遅くなる、ヘッドが上を向くため強い流れでは飛び出てしまうといったデメリットも生じると感じています。
⬛️前方重心 〜泳ぎの安定装置〜
動きを若干犠牲にしても、前方に重心を置いた方が泳ぎは安定(バランスを崩しにくくなる)します。
立ち上がりも早くなります。
安定させるには、アイの位置を下側にするとか、リップとアイの位置を離すとか、いろいろあるようですが、前方重心にするのも一つの方法です。
スカジットデザインズの皆川哲さんは、次のようなことを述べています。
ミノーのヘッドを抑えないとダメだということに気がついた。
僕はモトクロスをやっていたんで、バイクでも前輪さえ安定していれば後輪が左右にブレても平気だということを知っていた。
この法則をミノーに当てはめればいいんじゃないかと思った。
フローティングミノーであるチップミノーを流れの中で安定させるため、この考えをヒントに、シャフトの前方にガン玉をかませる方法を採用したとのことです。
大まかに言うと、泳ぎの安定を求める前方重心と、慣性アクションを生み出しやすい後方重心、となるのかなと。
重心の位置というのは、それだけで、すべてが解決するわけではないのですが、ミノーのコンセプトを考える上では重要な要素なのではないかと思います。
実際に水中での映像も撮ってみました。
なかなか自分の手でミノーを操ってみないと、映像だけではわかりにくいかもしれませんが、よろしければご覧ください。
このほか、リップやボディの形状などルアーアクションに影響を与える要素はいろいろありますね。
ウェブ上にたくさん公開されてますので、系統立てて知りたい方は、そちらを参考にされるとよろしいかと思います。
2018年08月22日
渓流用 市販小型ミノー 〜泳ぎの水中映像〜
手持ちの市販ミノーの泳ぎを撮影してみました。
慣性ドリフト、ヒラ打ち、ローリング系…。
それぞれ特色がありますね。
当方のつたないアクションであることをご容赦ください。
慣性ドリフト、ヒラ打ち、ローリング系…。
それぞれ特色がありますね。
当方のつたないアクションであることをご容赦ください。
2018年08月18日
佐渡の海辺にて
お盆休みは毎年、大学時代の仲間たちと佐渡にキャンプに出かけています。
卒業してから、ほぼ毎年行っているので、もう27~28回は行ったでしょうか。
かつては島内の渓流を巡ったこともありましたが、最近は海辺でのんびりと過ごすことが多くなりました。
釣りもしますが、食材であるアジやキスを狙った朝夕の釣りのみ。あとは、ゆっくりと酒やコーヒーを飲みながら、手作り料理を楽しみます。
私の得意技は、釣ったタコを使ったタコ焼きなんですが、残念ながら今年はタコが釣れませんでした。
▲キスが大漁。さばいて天ぷらに。
▲レモンたっぷり、イタリアンサラダ
▲定番の焼きそば
▲朝ごはんは、栃尾の油揚げ、ネギ・納豆乗せ&魚ダシ味噌汁。
昔話に花を咲かせながら飲む酒はうまいですね。
この仲間たちで、あと何回来られるのかな。
歴史と自然に彩られた佐渡。
今年は惜しくも世界遺産登録がなりませんでしたが、改めてお土産や観光パンフレットなどが一新されて、そこかしこで遺産登録に向け、エネルギーが上がってきたようです。
再び島全体の熱気が上がってきているように感じました。
来年こそ! ですね。
ちなみに新しいフェリー「ときわ丸」は船内がきれいで、設備も素晴らしく、非常に快適。
良い船旅が楽しめました。
卒業してから、ほぼ毎年行っているので、もう27~28回は行ったでしょうか。
かつては島内の渓流を巡ったこともありましたが、最近は海辺でのんびりと過ごすことが多くなりました。
釣りもしますが、食材であるアジやキスを狙った朝夕の釣りのみ。あとは、ゆっくりと酒やコーヒーを飲みながら、手作り料理を楽しみます。
私の得意技は、釣ったタコを使ったタコ焼きなんですが、残念ながら今年はタコが釣れませんでした。
▲キスが大漁。さばいて天ぷらに。
▲レモンたっぷり、イタリアンサラダ
▲定番の焼きそば
▲朝ごはんは、栃尾の油揚げ、ネギ・納豆乗せ&魚ダシ味噌汁。
昔話に花を咲かせながら飲む酒はうまいですね。
この仲間たちで、あと何回来られるのかな。
歴史と自然に彩られた佐渡。
今年は惜しくも世界遺産登録がなりませんでしたが、改めてお土産や観光パンフレットなどが一新されて、そこかしこで遺産登録に向け、エネルギーが上がってきたようです。
再び島全体の熱気が上がってきているように感じました。
来年こそ! ですね。
ちなみに新しいフェリー「ときわ丸」は船内がきれいで、設備も素晴らしく、非常に快適。
良い船旅が楽しめました。
Posted by fu10gentaiga at
10:37
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2018年08月06日
フィードバックのタイムラグ 〜2つのSSミノー〜
「夏の渇水対策用に」と作っていたミノーが完成したので、フィールドテストに出かけてみました。
特に試したかったのは、2パターン作ったSS(スローシンキング)ミノー。
フォルム、重さ、リップ形状は全く同じにして、重心の配置を前後にズラすことで、どのような動きになるかを試行。
テストなので他者の意見も聞きたく、仲間1人に同行をお願いしました。
▲重心の位置を変えた2つのミノー
向かったのは、中越地区の某支流。着いてみると、いい具合(?)に大減水。
さらに、少し雨がぱらついて、魚の活性も若干上がったであろうと予想され、実釣テストにはもってこいの状態です。
結局、2人で交互にミノーの状況を確認し合いながら釣り上がりましたが、このミノーに関しては、体勢を水平に保ったまま沈下する、後方重心の方が釣果が上がりました。
渇水時は流れのないところが多ので、沈下姿勢が水平でゆっくり沈むタイプが、バイトしやすかったようです。
とりあえず「基準」ができたので、ここからウエイトやリップを微調整して完成に近づけていこうと思います。
▲同行者が釣った夏ヤマメたち
でも結局、次のミノーが出来上がるのは、おそらく1カ月後。当然、その頃には、川の水位も変わり、魚の捕食志向も変わっているでしょうから、完成品の効果を試せるのは来シーズン…か?
フィールドからのフィードバックに時間がかかるところが、ミノー製作の難しいところ。
ま、趣味の世界なので、何年かかってもいいのですが…
とりあえずやらないと前に進まないので、しばらく頑張ります。
アセらず、コツコツ…ですかね。ふぅ〜。
▲フィールドからの情報を少しずつフィードバックして、わずかなカスタムを繰り返しています
特に試したかったのは、2パターン作ったSS(スローシンキング)ミノー。
フォルム、重さ、リップ形状は全く同じにして、重心の配置を前後にズラすことで、どのような動きになるかを試行。
テストなので他者の意見も聞きたく、仲間1人に同行をお願いしました。
▲重心の位置を変えた2つのミノー
向かったのは、中越地区の某支流。着いてみると、いい具合(?)に大減水。
さらに、少し雨がぱらついて、魚の活性も若干上がったであろうと予想され、実釣テストにはもってこいの状態です。
結局、2人で交互にミノーの状況を確認し合いながら釣り上がりましたが、このミノーに関しては、体勢を水平に保ったまま沈下する、後方重心の方が釣果が上がりました。
渇水時は流れのないところが多ので、沈下姿勢が水平でゆっくり沈むタイプが、バイトしやすかったようです。
とりあえず「基準」ができたので、ここからウエイトやリップを微調整して完成に近づけていこうと思います。
▲同行者が釣った夏ヤマメたち
でも結局、次のミノーが出来上がるのは、おそらく1カ月後。当然、その頃には、川の水位も変わり、魚の捕食志向も変わっているでしょうから、完成品の効果を試せるのは来シーズン…か?
フィールドからのフィードバックに時間がかかるところが、ミノー製作の難しいところ。
ま、趣味の世界なので、何年かかってもいいのですが…
とりあえずやらないと前に進まないので、しばらく頑張ります。
アセらず、コツコツ…ですかね。ふぅ〜。
▲フィールドからの情報を少しずつフィードバックして、わずかなカスタムを繰り返しています
2018年08月04日
越後西山三山 菩提寺山ラン
渓流に行った際、GoProのレンズをぶつけてしまいました。
運良く保護シールを貼っていたので、ことなきを得ましたが、たぶん、転倒したときか、ちょっと滑落気味に滑ったときにやってしまったんだと思います。
山は危ないですよね。
▲保護シールに付いた傷。貼っておいて良かった
最近、山へ行った折、ちょっとしたことで転倒する回数が増えたような気がします。
歳なんですよね^^;
体の柔らかさがなくなって、バランスを崩すとこらえきれずに転んでしまう。
山ではちょっとしたことが重大事故につながるので、体のケアも大切だと思います。
「そんなとこ、行かなきゃいいのに」という家族の言葉が一番的を射ている気がしますが(汗)、ちょっと危険なところも含めて、山や渓流は魅力的なんですよね。
30年以上渓流に通っていますが、釣れなくてイライラしたり、道具のトラブルなどでカッとなったり、精神の安定がないときに事故に遭うことが多いと思います。
余裕をもって、つりを楽しみたいものです。
*****************
ということで、久しぶりにトレイルランニングに行ってきました。
向かったのは越後西山三山の一つ、菩提寺山。
トレランの大会がたびたび開かれる、トレイルランナーにはお馴染みの山です。
トレランは1年ぶりなので、体が重い、きつい…(^^;
ヒイヒイ言いながら、でも、何とか歩かずに山頂にたどり着きました。
でも、タイムは全然ダメ。
まあ、当たり前か。
とりあえず山頂で一休み。
さわやかな風が気持ちいい。
本当は高立山を越えて、護摩堂山まで行きたかったんですが、お腹に付いたオモリを減らさないと、ちょっと無理だなあ…。
今日は足馴らしだったということにしておこうと、自分に言い訳しつつ、引き返しました。
わずか1時間程度でしたが、久しぶりのトレランは気持ちよかったデス。
運良く保護シールを貼っていたので、ことなきを得ましたが、たぶん、転倒したときか、ちょっと滑落気味に滑ったときにやってしまったんだと思います。
山は危ないですよね。
▲保護シールに付いた傷。貼っておいて良かった
最近、山へ行った折、ちょっとしたことで転倒する回数が増えたような気がします。
歳なんですよね^^;
体の柔らかさがなくなって、バランスを崩すとこらえきれずに転んでしまう。
山ではちょっとしたことが重大事故につながるので、体のケアも大切だと思います。
「そんなとこ、行かなきゃいいのに」という家族の言葉が一番的を射ている気がしますが(汗)、ちょっと危険なところも含めて、山や渓流は魅力的なんですよね。
30年以上渓流に通っていますが、釣れなくてイライラしたり、道具のトラブルなどでカッとなったり、精神の安定がないときに事故に遭うことが多いと思います。
余裕をもって、つりを楽しみたいものです。
*****************
ということで、久しぶりにトレイルランニングに行ってきました。
向かったのは越後西山三山の一つ、菩提寺山。
トレランの大会がたびたび開かれる、トレイルランナーにはお馴染みの山です。
トレランは1年ぶりなので、体が重い、きつい…(^^;
ヒイヒイ言いながら、でも、何とか歩かずに山頂にたどり着きました。
でも、タイムは全然ダメ。
まあ、当たり前か。
とりあえず山頂で一休み。
さわやかな風が気持ちいい。
本当は高立山を越えて、護摩堂山まで行きたかったんですが、お腹に付いたオモリを減らさないと、ちょっと無理だなあ…。
今日は足馴らしだったということにしておこうと、自分に言い訳しつつ、引き返しました。
わずか1時間程度でしたが、久しぶりのトレランは気持ちよかったデス。
Posted by fu10gentaiga at
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